FXで出た利益に対して税金がどのように関わってくるか理解できていますか?
なかでも海外FXについて、「そもそも海外の業者なので日本で納税しなくてもいいのでは?」と思っていた方もいるかもしれません。
結論、海外FXでも日本での納税が必要になります。
今回は、海外FXが日本で課税される仕組みや納税が発生するタイミングについて、簡単に紹介します。
海外FXの納税が発生するタイミングは?
海外FXの取引を行っていて、どのタイミングで納税しなければならないのでしょうか?
それは年末の所得が確定した時点です。
例えば、1年の途中で取引により大きな利益が出たとしても、その都度税金が発生するのではありません。
課税は、利益ベースではなく、必要経費やその他の収入、または各種控除などをすべて除いた所得に対してかかるのです。
海外FXと国内FXの課税を比較
海外FXの課税の仕組みについては、国内FXとの違いを見ながら確認していきましょう。
海外FXと国内FX 課税の違い
海外FXと国内FXとの課税方法の違いについて紹介します。
課税方法の違いは、海外FXは「総合課税」として給与所得などと合算して課税されます。
一方、国内FXは「申告分離課税」としてFXの所得は他の所得と分けて計算します。
国内FX:申告分離課税
税率の違いについて、海外FXは「総合課税」なので、累進課税制度が適用されます。
所得が多いほど課税される税率が高くなる仕組みです。
※計算式:税率=所得税+住民税+復興特別所得税
国内FX:15%
国内FX:5%
国内FX:0.315%
損失繰越について、損失繰越とは、その年の最終利益がマイナスになった場合の損失分を、翌年以降に繰り越せる制度のことをいいます。
その損失繰越が国内FXであれば、最大3年間可能なのに対して、海外FXではできません。
海外FXでどれだけの損益を出しても、その年で確定し繰り越すことができないのです。
国内FX:3年間可能
海外FXと国内FX 課税の共通点
次に、海外FXと国内FXでの課税に対する共通点ですが、どちらも「確定申告」が必要という点です。
FXで得た所得は、「雑所得」となるため源泉徴収されません。
そのため、「確定申告」をして納税をする義務があります。
確定申告しなくてもバレない?
「海外の口座なので納税が免れるのでは!?」という考えになったとしたら要注意です。
税務署は、国内の金融機関の入出金に関して、本人の承諾がなくても閲覧できる権限があります。
たとえ小さな金額でも、税務署から照会の依頼を受けた金融機関は、必要な情報を提供しなければなりません。
また、金融機関は国外への100万円を超える送金があった場合「法定調書」を提出することも決まりなので、税務署は海外の口座も把握できるということになります。
やはり、海外口座でのやり取りとはいえ、日本の税務署はすべてお見通しで確定申告はしっかりとするよう心がけましょう。
まとめ
以上、海外FXがどのような仕組みで課税され、また税金を支払うタイミングはいつかという点を簡単に紹介しました。
国内FXとの違いや共通点などを見て、どのように感じたでしょうか?
やはり一番大切なところとしては、国内外問わずFXの取引で出た所得に対しては確定申告が必要という点。
海外FXといえど、日本に住んでいる以上、利益が出れば確定申告をして納税する義務があります。
悪気もないのに、知らなかったというだけで“脱税”などということにならないよう、かしこくFXを楽しんでいきましょう。